学校経営・学校会計分析・教員研修のA工房

東京で進路指導や教員チームなどの育成、研修、学校評価、授業評価に携わるコンサルです

教員コアチームとは

教員コアチームとは

A工房が、得意とする支援サービスに「教員コアチーム育成」があります。コアとは「核」のことです。ではコアチームとは何なのでしょうか。

教育機関である学校というところには、子どもたちを育てるということを巡ってさまざまな価値観が併存しています。「しっかりした学習指導」に対して、「情操面や心の教育」という価値が対比されたり、「きちんとした進路指導」に対して「子どもの自主性を重視した指導」といった対立軸が存在したりします。そして、学校全体で何らかの改革を行おうとする場合、学校の中に横たわっていた、反対方向の価値観が首をもたげてきて、収拾のつかない議論が展開されることになるのもしばしばです。恐らく、こうした価値対立は、教員集団のセクトとして存在するというよりはむしろ、各々の一人一人の教員の心の中にも内在しているのかも知れません。

しかし本当は、こうした両極端のいずれの価値観もある意味では「正しい」のだと思います。学習指導をしっかりやるのは学校として当然の責務でしょう。と同時に、子どもたちの心を豊かに育むということもないがしろにすることはできないはずです。いずれか一方を強調したときに他方の極に位置する価値観が、「否定」されるような錯覚を起こして、それがそのまま教員集団の中の対立として顕在化するのかもしれません。

さて、そうはいっても、自校の弱みが例えば、進路指導力の弱さにあると分かったとき、意図的にこれを手直しし、在校生や将来の生徒たちを高いステージにあげられるような力量と仕組みを作っていく必要があります。そのとき、教員集団が百家争鳴で自己主張をして、対立していては、動くものも動きません。進路指導は学習指導力と密接に関連するのは当然ですし、部活との調整や生活指導面からのてこ入れも欠かせません。先生方がそれぞれの職分で互いを尊重しあいながら、改革を進めてこそ確かな進捗を得ることができるものです。けれども、そうした協調が生まれることは難しいのが現実ではないでしょうか。

教員コアチームを育成する意義はここにあります。3~5名、得意分野が異なり、しかし、改革の方向性については共有している比較的若手の教員を、牽引役として育てようというものです。学校改革とは、きちんと方向を見定めた上で生徒へさまざまな指導をしてこそ進んでいきます。現実の指導の中でがっちりとスクラムを組み、態勢を組み直しながら生徒を指導していく、こうした作業の中心に、このチームを据えようということです。もちろん、このチームメンバーが、全体の中で浮いた存在になることは避けなければなりません。この点の調整は、管理職である校長先生、教頭先生の重要なお仕事ということになるでしょう。

改革初期には、新しいノウハウをチームに開発していただき、回りはこれを支援していくという形ができれば、結果は漸進的に達成されていきますし、開発されたノウハウも次第に他の先生方に広めていくことが可能となります。はじめから全体を引き上げ、一定方向に動かすというアプローチよりも、確実性が高い方法だと信じております。御校に、やる気のある若手の先生が3名いれば、この方法を採ることで3年後5年後、確実に成果が出ていることは間違いありません。

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